国民年金?健康保険?現地法人で働く場合の手続きとは-年金編-

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こんにちは!@triathlete_yurikaです。

このカテゴリーでは、海外就職にまつわるコンテンツを紹介しています。

転職をする上で難しかったのが、年金や保険に関する手続き。

ただでさえ身近ではないテーマなので、制度そのものを理解する事から始まり、さらには海外に就職するということでさらに複雑でした…。

そこで今回は、簡単な制度の理解と手続き-年金編-ついてシェアします。

※ベーシックな内容を記載していますが、常に例外があるので最終的にはご自身で確認する事をおすすめします。以下に記載する内容は参考として頂き、内容についての責任は負いかねます。

 

健康保険編はこちらから。

 

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まとめ

海外の現地法人に転職する場合の年金のポイントは以下です。

  • 国民年金は任意加入
  • 10年未満なら加入がおすすめ
  • 厚生年金という考え方は(基本)ない
  • 役所で手続きを

では、もう少し詳しく説明していきます。

状況

転職前の会社でのステータスは以下です。

  • 厚生年金加入(2010年入社、2020年退職)
  • 企業年金(確定給付企業年金)加入
  • 健康保険加入
  • 個人で生命保険加入

  

次の会社に転職するに当たって確認すべきは

  • 海外に行くけど、年金ってどうなるの?
  • 同じく、健康保険ってどうなるの?

という事でした。

 

今回は、年金について説明していきます。

 

年金の基礎知識

まず、年金絡みについて。

大枠から理解し、それぞれの年金の種類について説明します。

年金の構造

企業に勤めている会社員の年金は3層構造になっています。

  1. 国民年金(老齢基礎年金)
  2. 厚生年金(老齢厚生年金)
  3. 企業年金

このうち、企業年金はある会社とない会社があります。(後述します)

 

 

大枠が理解できたところで、次に国民年金と厚生年金について理解しましょう。

国民年金・厚生年金とは?

ざっくりまとめるとこんなイメージ。

保険料受給開始受給条件
国民年金全員一律65歳
※例外あり
加入期間10年以上
(満額受給は40年の加入が必要)
厚生年金所得額などに
よって変動
65歳
※例外あり
国民年金加入期間10年以上
かつ
厚生年金加入1ヶ月以上

国民年金は、全ての国民に加入義務のある年金です。

基礎年金とも呼ばれていて、収入に関わらず毎月一律の額を納め、受給開始年齢になることで受給できるようになります。(※条件あり)

企業に属している人は、そこに加えて厚生年金に加入しています。

国民年金に「加えて」保険料を納めているので、将来もらえる年金額がその分多くなります。

給与明細上は、「厚生年金」として天引きされていますが、実際には「国民年金」と「厚生年金」の2種類を納めていることになります。

 

企業年金とは?

年金構造の3構造目となる企業年金。

国民年金と厚生年金に合わせて、さらに年金として受給することができます。

企業によっては、企業年金がある会社とない会社があります。

企業年金は大きく以下の3つに分けられています。

  • 確定給付企業年金
  • 厚生年金基金
  • 確定拠出年金

ここまでが年金の基本です。

(何も知らなかった私はこれを調べて理解するのに3時間かかりました)

企業年金は転職すると「脱退」扱いになる

例えば、転職前の企業では企業年金があったけど、転職先の企業には企業年金制度がない、ということが起こり得ます。

そのため、転職する場合はその企業の企業年金を「脱退」の扱いとするわけです。

「確定給付企業年金脱退一時金」とかいうワードが出てくるのはこのことです。

(ここがややこしかった!!!)

国民年金と厚生年金は受給開始が基本は65歳なのに対し、企業年金は転職の時点で

「次に引き継ぐ」or 「一時金として受け取る」

の選択ができます。

イメージでいうと、国民年金や厚生年金は働いている人であればほぼ全員が加入している公的な年金→受給開始も一律65歳から。(※例外あり)

一方、企業年金はその企業の独自の制度のため、プライベートな年金→受給額や受給方法がよりフレキシブルなイメージです。(個人の感想です)

 

 

日本国民は年金に加入する義務あり

ちなみに現在の法律では、日本国民である限り、20-60歳まで国民年金に加入する事が義務付けられています。

「国民年金」が任意加入になる場合も

しかし、海外に転出する(日本に住民票を置かない)場合は、国民年金の加入が任意になります。

(やっとここからが本題ですね!)

とはいえ、国民年金の受給条件として、

  • 通算で10年加入していないと受給資格なし
  • 満額もらうためには累計40年の加入が必要

ので、まずは10年未満の方は最低でも通算10年になるように計画した方が良いかと思います。

※私の場合は、転職時点で32歳=通算12年加入しているので特に問題はありませんでした。

  

現地法人へ転職なら「国民年金」

という事で、海外に転出する場合は、年金への加入は「どっちでもいい」事になるわけですが、現地法人の場合はそもそも「厚生年金」という制度はないので、加入する場合は「国民年金」への加入となります。

※厚生年金ではないですよ、という事です。

海外在住でも保証対象に

海外在住であっても、国民年金に加入してしっかりと年金を収める事で、海外在住期間に死亡したときや病気やけがで障害が残ったときに遺族基礎年金や障害基礎年金を受給することができます。

その国の年金制度がある場合も

ちなみに、国によってはその国の年金制度があり、加入できる場合があります。

さらに、日本が「社会保障協定」を締結している国であれば、その国での年金加入期間を日本での年金加入期間と合算してくれます。(10年や40年のカウントに対象になる!)

 

残念ながら、シンガポールは対象外でした。。

 

市役所・区役所で簡単手続き

私の場合、厚生年金から国民年金に切り替えて、引き続き納付することにしたので、住民票のある区役所で変更の手続きをしました。

必要書類

  1. 身分証明書(パスポートなど)
  2. 退職証明書など勤務先・退職年月日のわかるもの
  3. 年金手帳 or マイナンバーカード

※市役所・区役所によって違う場合もあるのでご確認ください。

私は、

  1. パスポート
  2. 厚生年金保険資格喪失連絡票
  3. 年金手帳

を持参しました。

特になんの問題もなく、役所で必要書類を記入するだけで簡単に移行できました。

ですが、特に2つ目の「退職証明書など〜〜」という書類は、企業によって申し出ないともらえない可能性もあるので注意です。

年金手帳は勤めていた企業が預かっているので、退職までに返却してもらうのを忘れないようにしましょう。

同時に、国民健康保険への移行手続きもしましたが、どちらもとてもスムーズでした。

帰国後は再度手続きを!

海外での生活を終え、日本に帰国して住民票を日本に移した場合は、年金が義務となります。

私のように、海外移住後も年金を収める場合は特に必要ありませんが、海外転出中に年金を納めない場合は、帰国後、加入の届出をしましょう。

任意加入と強制加入は扱いが異なるため、注意です。

 

TIPS

自分の年金の状況を把握するのには、ねんきんネットが便利です。

 

以上、海外転職にまつわる年金のあれこれについて紹介しました!

健康保険編は下記よりご覧ください。

 

その他の海外就職コンテンツは、こちらからご覧いただけます。

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@YURIKA

転職を機にシンガポールに2年、現在はイギリスに住んでいます。
海外での生活や美容について載せています。お仕事の依頼はコンタクトフォーム、またはSNSよりお願いします。

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